おひとりさまが『マンション購入を決めた理由』ランキング！

6月15日 15:54

女性の初婚年齢28.8歳、生涯未婚率10.61％（※）と、晩婚化・非婚化が進んでいる。

そうした中、独身女性をターゲットにした商品やサービスが近年多く見受けられる。住宅業界も例外ではない。「おひとりさま」は、何を求めてマンションを購入するのだろうか。今回、オウチーノ総研は、今までにマンションを購入したことがある、もしくは今後、あるいは現在、マンション購入を予定している20歳～49歳の独身女性793人に、「マンション購入を決めた理由」を聞いてみた。

どの年代も、「家賃を払うより購入した方が良いから」という理由が第1位。2位以下は年代によってかなり特色の際立った結果となった。

「家賃を払うより購入した方がいい！」が第1位。

「おひとりさま」が、マンション購入を決めた理由を、年代別に分けてみた。1位は20～40代共通で「家賃を払うより良いから」という理由だった。具体的には、「家賃がもったいないから」「家賃と変わらない額で購入できるから」などの意見が挙がった。その割合を見ると、20代、30代、40代と順次高くなっていく。仮に20歳の時に賃貸で一人暮らしを始めたとすると、40歳になった頃には20年間家賃を払い続けたことになる。月平均6万円を支払うとしても、更新料を加えると総額で1,500万円前後になる。こうした現実を知ってしまうと、「買った方が良い」と思うのも当然のように思えてくる。
もう一つ注目したいのが「将来のため」という理由だ。20代では5位圏外だったのが、30代では3位（9.5％）、40代では2位（19.2％）とランクアップしている。「老後は借りづらくなるから」「家賃を払い続けられるか不安」など、やはり年齢が上がるにつれ、老後のことを現実的に考えてマンション購入を決めているようだ。また、30代、40代は「一生独身を想定」が4位にランクイン。「結婚の予定がない」「結婚する気がない」「結婚できないかもしれない」と立場は様々だが、「一人で生きていく」ことに対して、持ち家があることは一つの保険と捉えているのだろう。

購入前後で違う、マンション購入を決意した理由。

次に、マンション購入を決めた理由を、「すでに購入した人」と、「これから買おうとしている人」に分けてみた。1位は年代別の結果と変わらず、「家賃を払うより良いから」という理由だった。2位以下は、「すでに購入済み」のおひとりさまが「良い物件が見つかったから」「親・家族の事情」という理由で、「検討中」のおひとりさまは「将来のため」「自分の家が欲しい」と、両者の結果が明確に分かれた。「購入済み」の方が、より現実的な理由で購入を決意しているようだ。
特に興味深いのが、「親・家族の事情」という理由だ。具体的な理由としては、「親との同居」「親の介護」「両親の離婚」「親の入院」「親が買いたがったが、ローンが通らなかった」「兄夫婦が実家に戻ってきた」などが挙がった。一般に「マンション購入＝自分の思い通りになる」というイメージを持ちがちだが、必ずしもそうとは言い切れないようだ。

マンション購入の不安はある？ない？

マンション購入にあたって、「不安はあるか」どうか、質問してみた。「購入済み」の人で「不安があった」と答えたのは50.3％に対し、「検討中」の人は83.5％の人が「不安がある」と答え、両者に30％以上の開きが出た。
「不安」の内容の多くは、ローンの返済に関するものだ。「全額支払いきれるのか」「今後何十年も支払い続けられるのか」という不安の声が聞かれた。また「購入済み」の人は、42.6％がその「不安」に対して具体的な解決策をとらずに購入したと答えた。ローンの返済に関しては「今も不安」という声も多い。さらに、「なんとかなる」「思い切って覚悟を決めた」と、最後は精神論になる人も少なくないようだ。

「人生最大の買い物」と言われる住宅を、リスクと捉える人も少なくないだろう。しかし今の時代、どんなに頑張って働いても、定年まで働き続けられる保障はなく、またどんなに真面目に年金を払っても、老後予定通り受け取れるとは限らない。そうした時代にあって「ローンを完済すれば必ず自分の物になる」住宅は、ある意味手堅い選択なのかもしれない。

＜調査概要＞
■ 有効回答：①、②の女性、計793名
①今までにマンションを購入したことのある20代～40代の独身女性
②今後、自分自身でマンション購入を予定している、もしくは現在、マンションを購入したいと考えている20代～40代の独身女性
■ 調査方法：インターネットによるアンケート調査
■ 調査期間：2012年11月20日～2012年11月27日の7日間

出典：新築オウチーノ