シングル女性に共同墓…東京・府中

6月15日 15:54
シングル女性に共同墓…東京・府中

孤独死が社会問題となるなか、東京都府中市の霊園「府中ふれあいパーク」にあるシングル女性向けの共同墓が、注目を集めている。

都内のNPO法人がつくったもので、300体の納骨スペースはすでに予約でいっぱいだ。低価格という点もあるが、血縁関係が希薄になるなか、専門家は、「おひとり様の高齢女性が“墓友”を求める動きが強まっている」とみている。

 

◇花々に囲まれて

この法人は、女性のひとり暮らしを応援する「SSSネットワーク」。SSSとは、S「シングル」、S「スマイル」、S「シニアライフ」のことで、作家の松原惇子さん(65)が1998年につくった。現在、会員は50、60代が中心の約900人。老後の住まいをテーマとしたセミナーを開くなどしている。

共同墓は2000年、霊園を運営する「いせや」(府中市)の協力などで完成した。一般に墓を購入する際、「数百万円以上というケースも珍しくない」(都公園緑地部)が、会員の利用料は、永代管理料、永代供養料などを含めて25万円。現在、約20人が眠っており、今後100体分の納骨スペースを拡張する予定だ。

バラなどの花々に囲まれ、一見お墓とは思えないような造り。墓石はテーブルをイメージして円形になっている。「故人をしのびつつ、生きている会員たちが、楽しく過ごせるカフェのような雰囲気にしたい」(松原代表)との思いが込められており、年1回、会員同士でワインを飲みながら追悼会を開いているという。

希望者が増えてきたのはここ数年のこと。予約した一人で関東地方の女性(64)は「親の墓に入るより、仲間と一緒の墓の方が楽しいと思った。身内に負担もかけたくなかった」と話す。松原代表は「最近は孤独感の強い人が多い。お墓のことを決めて、安心して楽しく暮らしてくれれば」と話している。

◇「墓友」求める傾向

総務省の2010年国勢調査によると、65歳以上の女性の5人に1人(20・3%)が一人暮らしで、男性のおよそ10人に1人(11・1%)より割合が高い。高齢化に加え、生涯未婚率も増加傾向で、高齢のおひとり様女性は今後も増える見通しだ。

中央大の山田昌弘教授(家族社会学)は「かつての独身女性は、家の墓に入り、甥(おい)たちが供養していくのが自然だった。だが、今は、血縁が薄くなり、墓も自分で用意しなくてはいけない時代。女性は、仕事とお金以上に、仲間がいないことを心配する傾向が強く、孤独死を恐れがち。墓友を求める傾向は、今後も高まるだろう」と話している。

出典:yomiDr.

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6月15日 15:54

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